Q&Aよくあるご質問

Q三重シューレが考えるフリースクールとは?
Aフリースクールは、不登校の小学生~高校年齢の子どもの居場所、活動・学びの場になっています。私たちは、その理念と活動が子どもの権利に基づいている場所が、フリースクールだと考えています。(参照「子どもの権利条約」)
フリースクールは多様です。本来は「子ども主体・子ども中心の教育を行い、教育内容を自由に創り出す学校」 をフリースクールと言っていました。子ども主体ですので、大人からの命令や指導はありません。ちなみに三重シューレには、子どもに「~させる」という言葉は存在しません。
他の国では民主的な教育の場としてデモクラティック・スクールと表現しているところもあります。そのようなフリースクールでは、子どもとスタッフが対等なメンバーとして話し合える「ミーティング」があります。一方的な校則はなく、ルールが必要な時はそこで話し合います。
三重シューレでも、このミーティングを行い、「みんなのことはみんなで決める」ことを大切にしています。
Q不登校したらフリースクールに通わなければなりませんか?
Aそのようなことはありません。逆に「不登校をしなくても」フリースクール三重シューレを選ぶ子どももいます。大切なのは、どこに所属しているかではなく、自分のペース・やり方で安心して成長できる環境があるかです。レギュラースクール、フリースクール、家庭(ホームエデュケーション)など、自分に合っているところを選択できることがいいと考えています。
三重シューレは所属のための組織でなく”いる場所”です。ここは仲間との活動の場・学びの場でもあります。私たちは、多様な生き方・学び方を選択できる日本社会になることを願っています。
Q子どもに合っているフリースクールはどうやって選べばいいですか?
Aじっくり「見学」することがいいと思います。三重シューレでは「体験入学」でなく「入会見学」と表現しています。大人の願いに応えて入会するのではなく、子ども自身が納得して選択することがなによりです。
Q三重シューレに通うには、どうしたらいいですか?
A入会の条件は「子どもが入会を希望していること」です。初めに保護者の方と入会相談 (2時間 3,000円) のお時間を設けています。それからご本人に見学に来ていただきます。見学は2回です。(1回につき 3,000円) その後、ご本人が入会を希望すれば、入会手続きをしていただきます。
Q子どもが家に引きこもっていますが、三重シューレに行けますか?
A今、子どもが家で過ごすことを希望しているのであれば、安心して家で過ごせる環境ができたらいいと考えています。そのような時間を送る中で子どもの希望は変化もします。そして家以外の場を求める時には三重シューレを紹介されてはどうでしょうか。
Q見学の時は何をしていますか?
Aスタッフからも声をかけますが、好きなことやモノを持ち込んでやっている子も多いです。ゲーム、本、絵を描く、パソコン・・・三重シューレにたくさんあるマンガを読んでいる子も多いです。どんなところなのかを見る・雰囲気を感じる時間にしている人が多いように思います。
Q見学はキャンセルできますか?
A何回キャンセルしていただいても大丈夫です。
Qすぐに慣れますか?
Aすぐに慣れる子もいますし、時間をかけて慣れていく子もいます。自分のペースで慣れていくことが大切だと考えています。ゆっくりと「今の自分にとっていい時間」を過ごしてください。
Q子どもたちはどんなペースで通っていますか?
A人それぞれです。週に2・3回、毎日、月に2・3回、しばらく通ってこない時もあります。時間が経つ中で、ペースが変化する子は多いです。自分のペースで通うことができるのがフリースクールです。
Q小中学校の学籍はどうなるのでしょう?
A制度上、小中学校に籍を置くことになります。進級や卒業は校長先生に裁量権がありますが、不登校を理由に認定されないことはありませんので、進級卒業についてもご心配いりません。
Q義務教育違反にはならないのですか?
A子どもが持っているのは「教育を受ける権利」であり、行政と保護者が持っているのは、子どもの「教育を保障する義務」です。行政は学校設置義務、保護者には就学の義務があります。誤解が多いようですが、義務教育の「義務」は子どもの「教育を受ける義務」ではありません。 子どもが不登校の場合、保護者は学校に行く条件(手続き)を整えているのに、子ども自身が何らかの事情で行かないというわけですから、保護者についても義務違反ではありません。
Q高校に籍を置きながら通えますか?
A在籍高校の転校や中退を決めていなくても通えます。その後で元の高校に戻ることも可能ですし、三重シューレが連携している通信制代々木高校に転校することも可能です。その際は、それまでの高校在籍期間を引き継ぐことができます。
Q三重シューレで高校が卒業できますか?
A連携している代々木高校を3年間で卒業できます。(代々木高校の学習を三重シューレでする場合、通学定期券が発行されます。)本人の希望で、それ以上の時間をかけて卒業することもできます。
中学生のときから三重シューレに通っていて、そのまま通信制高校の学習を始める人もいますし、別の高校から転入してくる人もいます。
ほとんどの科目を完全個別で行っており、講師と相談しながら自分のペースで学習を進めています。
過去に、他の通信制高校(NHK学園)の学習に取り組んでいる人もいました。
Q小中学生は出席日数にカウントされる、通学定期が使えると聞いたのですが?
A1992年に文部省(当時)は「不登校はだれにでも起こりうる」という認識を示し、民間も含めて学校以外の場所に通っている子に出席日数を認めると通達しました。出席日数の認定は、在籍校の校長先生に任されています。(三重シューレでは、今まで通っている全ての子どもが出席扱い)また、日本は小中学校の出席日数が足りないと進級・卒業できないという制度ではありませんので、出席に認められるかどうかで進級や卒業をご心配する必要はありません。
校長先生が出席日扱いとして判断されると、通学定期を購入することができます。在籍校から証明書をもらって、駅で購入します。
Qもう一度学校に戻る子はいますか?
A小中学校に戻る子、高校や専門学校・大学に進学する子もいます。そして三重シューレに再び通う子もいます。子どもが決めたことを三重シューレでは応援しています。
Q学校の先生が無理に学校に戻そうとするのですが…
A近年、文部科学省から新しい法律(教育機会確保法)や通知が出ています。一部を紹介します。
・「不登校とは、多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり、その行為を『問題行動』と判断してはならない。
・「不登校の児童生徒やその保護者を追い詰めることのないよう配慮するとともに、児童生徒の意思を十分に尊重して支援が行われるよう配慮すること」
・「不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえ、個々の不登校児童生徒の状況に応じた必要な支援が行われるようにすること」
・「国及び地方公共団体は、不登校児童生徒が学校以外の場において行う多様で適切な学習活動の重要に鑑み、個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ、当該不登校児童生徒の状況に応じた学習活動が行われることとなるよう、当該不登校児童生徒及びその保護者(学校教育法第十六条に規定する保護者をいう。)に対する必要な情報の提供、助言その他の支援を行うために必要な措置を講ずるものとする。」
「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があること。」
以上のように書かれています。現在、教育委員会は、これらの法律や通知の周知に取り組まれており、新しい不登校支援が始まってきているところもあります。
不登校支援は社会の課題ですが、何よりも子どもの気持ちや子どもの最善の利益を尊重する不登校支援が社会に広がることを願っています。
Q子どもの不登校・・・なにがいけなかったのでしょうか?
A不登校は悪いことではないので、「いけなかったこと」と追及する視点が私たちにはありません。学校に行く・行かないは、その人の行動の一つであり、人格を否定されることではありません。
いろいろな理由や事情で、学校から避難する、学校を選ばないことが必要な時、子どもが不登校を選んでいるのではないでしょうか。つらいお気持ちなど、スタッフに相談していただくこともできますし、親の懇談の場(親の会など)でお話されることでお気持ちが楽になることもあります。よろしければ、紹介させていただきます。
Q今とても世間の目が気になります
A入会前に、そのようなお話はよく聞きます。
それは、日本の根強い「世間様信仰」が私たちに影響しているので無理もないことだと思います。ただ、「自分でいい」という実感が育まれると、子どもは気にしなくなります。子どもと比べて気にしているのは大人の方が多いのではないでしょうか。
三重シューレの顧問である岸見一郎氏の「嫌われる勇気」が大ヒットしているのも、そのような社会背景があるからではないでしょうか。
Q自分の子どもが理解できないのですが…
Aスタッフは、子どもとの信頼関係を何よりも大切にしていますが、異なる人格の子どもを理解することは容易なことだとは考えていません。しかし、子どもの気持ちや視点に近づきたいと思っています。お子さまとの向き合い方などについて、ご一緒に考えるお時間を設けられますので、お気軽にお申し込みください。
Q入会前の保護者の相談はありますか?
A二種類あり、いつでもお申し込みできます。どちらも三重シューレのスタッフ(石山)が担当します。
① 入会相談
入会を検討している方が対象です。2時間 3,000円。予約制059-213-1115
② 不登校相談
入会を検討していない方が対象で、「みえ不登校支援ネットワーク」の相談窓口からのお申し込みになります。初回2時間無料、2回目以降1時間3,000円。予約制059-213-1116

※ 相談会員について
お子さまの入会にかかわらず、相談会員になることも出来ます。
対象:「三重シューレの入会相談」または「みえ不登校支援ネットワークの不登校相談」 を受けられた保護者
条件:三重シューレの正会員(年度会費5,000円)または、賛助会員(年度会費3,000円)になっていただける方
相談時間:一回1時間
相談費用:一回 3,000円
Q保護者の懇談の場(親の会)や不登校経験者の話が聞けるイベントはありますか?
A三重シューレの保護者会、不定期の「親の会」(どなたでも参加可)、年に一度の「みえ不登校フォーラム」があります。保護者会以外はトップページの「ニュース」に掲載しています。
Q不登校についての新聞があると聞いたのですが?
A「NPO法人全国不登校新聞社」が「不登校新聞」を、月2回発行しています。不登校、ひきこもり、教育、子どもの人権に関する情報を独自の視点で伝えています。最新情報、インタビュー記事など、不登校という視点から見えてくる社会問題や不登校から生まれてくる豊かな文化などが満載です。子どもがつくるページもあり、子ども・大人とも投稿することもできます。読者と共につくっていく新聞です。

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認定NPO法人フリースクール三重シューレ TEL 059-213-1115 代表:石山 佳秀